マルタテイスト は、現在準備中です。
2022/04/18 18:26
マルタのワインDOKとは?
ワインづくりに適したブドウは、粒が小さく、果実に弾力性があり、糖度が高く、適度な酸度をもったものと言われますが、このようなブドウが育つためには、降雨量が少なく、排水性の良い土壌が好条件とされています。
この条件に合った気候と石灰質の土壌を持つマルタでは、古くからワインづくりが行われ、その歴史は2000年以上です。
イタリアに近いマルタですが、ナポレオン・ボナパルトの時代に短期間ではありましたがフランスに統治されていたため、マルタのワインはフランスの影響も受けているそうです。
ところでマルタのワインのラベルには、DOKの表記のあるものがあります。
これはDenominazzjoni ta' Origin Kontrollataの略で、特定生産地のブドウを使った、品質が保証されたワインであることを示すものです。2007年から導入されました。
つまり、イタリアのDOCG、フランスのAOC(AOVDQS)、スペインのDOC、ドイツのQmPに該当するものです。
このDOKには、マルタ本島でつくられるDOK Maltaと、ゴゾ島でつくられるDOK Gozoがあります。
マルタのブドウだけを使うよりも、イタリア産などのブドウを使用した方が製造コストが抑えられますが、マルタワインの特徴を味わいたいのであれば、DOKワインをおすすめします。
マルタのワインは、地中海の海水と塩分を含んだ風がワインを特徴づけていると言われ、「salt tang of the sea」、「潮の香りのワイン」と表現されることもあります。
因みに、IGT(Indikazzjoni Geografika Tipika)ワインもありますが、こちらはマルタ本島のブドウとゴゾ島のブドウの混合で作られています。
マルタワインはまだまだ認知度が低く、小国のため生産量も少ないのですが、元来ワインづくりに適した気候風土と長いワインづくりの歴史を持ち、何より国を挙げて厳しくブドウの栽培やワインの品質に目を光らせ、良いワインを作ろうとしています。
ですからマルタのワインは、「第三世界のワイン」に続く、「次なるワイン」として近年注目されるようになっています。

デザートワインの楽しみ方、ワインの先生に伺いました。
なんと言っても、お天気の良い昼下がり、テラスでアフタヌーン・ティを楽しむように、ちびりちびりと飲むことだそうです。
この時イタリアでは、ビスコッティを一緒に食べたり、デザートワインに浸して食べるそうです。
アーモンド入りが特に好まれるのだとか。
またディナーの後のデザートの代わりに頂くことも多いようです。
一緒に合わせて美味しいのは、濃厚な味わいのものだそうで、例えばフォアグラとか濃厚なチーズ、中でもブルーチーズ系がおススメとのことです。
ゆっくり過ごせる気持ちの良い日のお昼、ピコリットを家族やお友達と頂くってなんだか素敵ですね!
ちなみに三大貴腐ワインは、ドイツのトロッケンベーレンアウスレーゼ、ハンガリーのトカイ、フランスのソーテルヌです。

酒石は別名「ワインのダイヤモンド」とも呼ばれ、酒石酸がミネラル成分と結合して結晶化したものです。
良い年の熟成したブドウでつくられた、酸がしっかりとした、品質的に優れたワインにしか見ることができません。
酒石を「醸造家の情熱の結晶」と言う人もいますが、また、この結晶ができるということは、低温で大変に良い状態で管理されていたことも示しています。
一方、酒石を嫌う醸造家の場合は、フィルターをかけてワインをつくります。

コルクはよく見ると材質も様々で、長さも結構違っていることに気付きますが、コルクの長さは価格に比例することが多いようです。
長期熟成に適したブドウを使って、生産者が長く寝かせておくことを前提に作ったワインの場合、その年月に耐え得るようにコルクも長いものになるのです。いわゆる高級ワインと呼ばれるものの場合は5cm以上で、中には6cmに近いものもあります。
一方、カジュアルにフレッシュな味わいを愉しむワインの場合、コルクの長さは3cm~4cm位です。
スクリューキャップは味気ないと感じられる方も多いと思いますが、酸素を遮断できるので栓としては優秀です。2~3年以上の熟成にはコルクの方が良いという意見もありますが、コルクのワインと違って横にして寝かせて保存する必要がないので、立てて保存・販売されていても安心という利点もあります。

ワインのコルクの原料として最も多く使用されているのは、ポルトガルのコルクガシ(Quercus suber)ですが、マルタの国樹であるコナラモチノキ(Quercus ilex) も、コルクの原料として使われます。
コルクガシとコナラモチノキはどちらも、ブナ目、ブナ科、コナラ属の常緑樹で、温暖な気候に適しているため、地中海沿岸地方が主な生育地です。
ポルトガルのコルクガシよりも、マルタのコナラモチノキの方が大きいようです。
コルクは弾力性や適度な気密性があるため、ワインのコルクだけでなく緩衝材や断熱材としても、様々な場面で使用されているのはご存知の通りですが、木管楽器の接合部や野球のボールなど、普段目につかない場所にも幅広く使われています。
コルクは木の表面を剥がしたものを加工するので、伐採する必要がありません。
ただし、樹皮が剥がせるようになるのには、少なくとも樹齢25年になるのを待たなくてはなりません。
ポルトガルのコルクガシの場合、木の直径が70cm、高さが1.3mくらいに成長した頃です。
そして次に樹皮を剥がせるようになるまでには、9年くらいかかります。
コルクガシの平均寿命は約200年と言われていて、9年おきに樹皮を剥がすので、1本の木から約17回樹皮を剥がすこととができるのだとか。
何事にも歴史のあるマルタですが、マルタのコナラモチノキは、カルタゴ時代前(カルタゴ創成期:紀元前6世紀頃)からあるそうです。
樹齢も長いものが多く、Wardija(マルタ本島の北部、ゴゾ島寄り)という村の木の中には、推定500~1,000年の樹齢のものも多いとのこと。
このWardijaは、マルタ騎士団のつくった13の塔のうちの一つが残っていて、丘の上からは美しい地中海のパノラマが広がっているので、ハイキングがてら訪れるのには良い場所です。

- 酒石酸、リンゴ酸などの有機酸を多く含むため、悪玉菌を減らし、大腸がんを減らす効果がある。
- カリウムを多く含むので、利尿作用があり、むくみに効果的。
- 便秘を抑える。
- 骨粗鬆症を予防する働きがある。
- 糖質が少ない。(グラス1杯120mlあたり、赤ワイン:3g、白ワイン:1g)
- 殺菌効果が高いため、肌の吹き出物を予防する。
しかも殺菌に要する時間も、相手の菌によるものの、5~30分ほどだそうです。
魚介類や、お寿司などの時は、白を選ぶことが多いのですが、味の相性だけではなくて、殺菌の効能もあるので、生ものを食べる時にはやはり良いのかもしれません。